
王の仮面が剥がれるとき
「あ……っ陛下……っ!」
「……っ!」
ハァ、と息を整えて身を起こす。絶頂の余韻でまだ動けないでいる彼女の汗ばんだ肌に口づけて、腹に吐き出した己の白濁を拭き取ってやる。
「……陛下がそのようなことを」 ...

初めての朝
窓から漏れる陽の光に照らされて、ティナはうっすらと目を開けた。心地良いまどろみが遠ざかっていくのが名残惜しくて、もう一度目を閉じようかと思ったところで、ここが見慣れた自分の部屋ではないことに気付いた。
ふかふかの広いベッド ...

女神が微笑むとき
崩れ落ちる床、その中にいる大事なひと、その光景に彼はきっと何かを考えるより先に身体が飛びついていた。あのとき掴めなかった手を、今度こそ。そんなことを考える余裕があったのかはわからない。わずかに聞き及んでいただけの彼の事情を考えると、 ...